オイルを消費するエンジン
トヨタ エスティマをはじめとした2AZ等のエンジンは
エンジンオイルを消費します。
高効率で低燃費を達成しようとしたエンジンは
燃焼室内が負圧になりやすく、エンジンオイルを燃焼室内に呼び込む特性があるそうです。
つまり、低燃費を達成しようとしたがために
オイルの消費とそれに伴うカーボン問題を抱えてしまったわけです。
新車で購入して暫くの間はこの問題は表面化してきません。
しかし、5万キロ、7万キロ~
と走行距離を重ねる度に、その問題は大きくなっていきます。
おっと、ちょっと話がずれました。
今の話はカーボン問題に足を突っ込んでしまいました。
オイル消費については新車から発生する現象ですね。
トヨタが行ったサービスリコールはこちらです。
エスティマ(ガソリン)の場合は2013年までの車両が対象になっています。
エスティマハイブリッドの場合は2014年まで対象です。
ですので、もうほとんどのエスティマは対象期間を過ぎていますね。
オイルが消費する原因
オイル消費の原因について
リコールページに説明があります。
内容 中低速域から停止直前までブレーキを踏まずに減速するような運転をされますと、吸気管および燃焼室内の負圧が高い状態で保持されるため、エンジンオイルが燃焼室まで吸い上げられてオイル消費量が増えることがあります。 当該現象が発生し修理をご用命の場合、下記の通り無料にて修理対応致します。
これはどういうことなのでしょうか?
推測すると、中低速域から停止直前までというのは
エンジンブレーキがかかっている状態?
低いギアに切り替わってエンブレが効いている状態なのだと思います。
そう考えると、エンジンブレーキがよろしくないのでは?
と推測することができます。
エンジンブレーキをかけないような運転
と言うのは、やろうと思えばできるわけですが
ブレーキを多用することになりますので
それはそれでとても危険な状況を作り出す可能性があります。
ブレーキ多用で熱ダレ、ってことです。
ですので、エンジンブレーキを使わないような運転は
危険ですのでやめておいたほうがよいでしょう。
オイルを交換する
修理内容についてはこのような記載になっています。
修理内容 上記のような現象のご用命について、トヨタ販売店で点検の結果、該当する場合は、車種やエンジンの製作時期により修理内容は異なりますが、エンジンECU制御ソフトの書き換え(無料)およびピストン、ピストンリング、オイルノズルを改良品と交換(無料)させていただきます。
制御ソフトの書き換え、ピストン交換、ピストンリング交換、オイルノズル交換
とのことです。
コンピューターの書き換えだけでは対応しきれないようで
ピストン、リング、オイルノズル交換とは
結構大掛かりな作業ですよね。
エンジン開けるわけですから、数時間とかでは済まない作業だと思います。
物理的に、ピストンリングの隙間からオイルが吸い上げられてしまうわけで
そこには隙間が存在しているわけで
では、隙間からできるだけ吸われないようにするにはどうしたらいいか?
と考えると、オイルを粘性の高いものに交換する
という対策が思い浮かぶでしょう。
エンジンオイルの粘性表示は「10W-40」のように表示されます。
左の10Wは低温時の粘性
右の40は高温時の粘性
低温時の粘性は始動時や寒冷地の話なのであまり気にせず
高温時の粘性をチェックして、粘性の高いオイルを選択するとよいでしょう。
どれくらい効果があるかは分かりませんが
粘性が低いよりは高いオイルのほうが吸い込みは少なくなるはずです。
違いを確認してみよう
なんて考える方は、エンジンオイルを変更してみて
走った距離数を合わせてオイル消費量をチェックしてみてはいかがでしょうか?
例えば、5W-30のエンジンオイルと
10W-50のエンジンオイルを比較してみると差がわかるかもしれません。
結局のところ
私もエスティマ(ACR50)に乗っております。
サービスリコールも対策してもらっています。
しかし、エンジンオイルの消費はなくはありません。
5,000kmも走ると1リットルくらいはオイルがなくなっています。
ですから、サービスリコールに気づくのが遅かった、残念
と思っている方は、いやいや、大差ないと思いますよ。
結論は、多少の対策はできるけど
結局のところ、オイルは消費されるということを受け止めて
それに対応して乗っていくことが一番の対策だと思います。
オイル交換は少し早めに
カーボン対策で添加剤をたまに入れる
スロットルバルブボディをたまにクリーニングする
それしかないですね。